給料の高い仕事は何で決まる?|未経験から収入を上げる選び方

電卓と求人票を前に年収を比べる人の手元

給料の高い仕事を調べると、医師、パイロット、弁護士が並びます。
どれも、いまから目指すには遠い仕事です。

私の会社の面談には、工場のラインやスーパーの接客から「収入を上げたい」と相談に来る人がよくいます。
その人たちに私が伝えているのは、年収を決めるのは能力より「行く場所」だ、ということです。

この記事では、統計で給料の高い仕事を確かめたうえで、資格がなくても入れて、入ってから給料を上げていける仕事の選び方を書きます。
読み終えるころには、気になる求人を同じ物差しで比べられるようになります。

給料の高い仕事ランキング

国の統計で年収が高い職業は、航空機操縦士、医師、大学教授、歯科医師と続きます。上位のほとんどは、資格や学位と、長い経験が要る仕事です。

そして、そこに並ぶ年収は、その職業で働く人全体の平均です。入社1年目にもらえる額ではありません。

統計で上位に来る職業

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(令和7年)から、年収が高い順に並べると次のとおりです。

順位 職業 年収 平均年齢
1 航空機操縦士 1,631.8万円 39.7歳
2 医師 1,512.2万円 45.7歳
3 その他の経営・金融・保険の専門職 1,134.6万円 39.4歳
4 大学教授 1,082.6万円 57.5歳
5 歯科医師 1,062.7万円 39.6歳
6 法務の仕事(弁護士など) 981.1万円 46.5歳
7 システムコンサルタント・設計者 889.0万円 38.3歳
8 大学准教授 876.4万円 49.3歳
9 公認会計士・税理士 810.8万円 42.2歳
10 研究者 802.0万円 42.5歳

フルタイムで働く人(10人以上の民間の事業所)が対象です。年収は、毎月の給与の12か月分に、年間の賞与を足して計算しています。調査で7位の「管理的職業従事者」(966.8万円)は、課長以上などの管理職をまとめた分類なので、表からは外しました。

出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別の表(e-Stat)

年収いくらから高いと言えるか

統計で見るなら、年収700万円を超えるあたりからです。

基準になるのは、フルタイムで働く人全体の平均で、同じ調査では約545.6万円(平均44.4歳)でした。上の表の10職業は、どれもこの平均を250万円以上上回っています。調査で15位の鉄道の運転士(719.1万円)まで広げても、平均より170万円以上高い。

ほかの数字も目にすると思います。国税庁の「民間給与実態統計調査」(令和7年分)では、1年を通して働いた人の平均給与は487万円でした。こちらはパートやアルバイトも含めた平均なので、上の545.6万円とは並べて比べられません。正社員に限ると559万円です。

出典: 国税庁「令和7年分民間給与実態統計調査結果について」

ランキングを読むときの注意

表の数字は、自分の年収にそのまま置き換えられません。理由は3つあります。

1つ目は平均年齢です。大学教授は57.5歳、医師は45.7歳で、何十年も働いた人を含めた平均です。入ったばかりの人の額ではありません。

2つ目は、入るための条件です。医師や歯科医師、弁護士、公認会計士のように、上位の多くは資格を取らないと仕事に就けません。

3つ目は、統計の分類と、求人の職業名が一致しないことです。たとえば、この調査の職業の分類には「不動産営業」という区分がありません。だから、求人票に書かれた職業名でランキングを探しても、自分がその仕事に就いたときの給料はわかりません。

私は面談で「営業経験3年」と聞いたら、個人向けか法人向けか、形のある商品か無い商品か、新規か既存かまで分けて聞きます。職業名だけでは、中身がわからないからです。ランキングの数字も同じで、名前ではなく中身を分けて見る必要があります。

この3つを踏まえると、残る問いは1つです。いまの自分が入れて、入ったあとに給料が上がっていく仕事はどれか。

業界と会社で変わる年収

同じ仕事でも、行く業界と会社で年収は変わります。私が「年収を決めるのは、能力より行く場所だ」と言っているのは、このことです。営業職の中でも、何を売るかで年収に100万円以上の差があります。

給料が高い業界

同じ賃金構造基本統計調査で、業界(産業)ごとの年収を並べると、こうなります。

業界 年収
電気・ガス・熱供給・水道 755.4万円
金融・保険 723.9万円
学術研究・専門・技術サービス 714.1万円
情報通信 668.4万円
卸売・小売 562.0万円
製造 553.6万円
(全体の平均) 545.6万円
宿泊・飲食サービス 402.6万円

工場の仕事なら製造の行、スーパーなどのお店の仕事なら卸売・小売の行が、いまの職場の業界です。いちばん高い電気・ガスと、いちばん低い宿泊・飲食の差は、350万円を超えます。同じ事務の仕事、同じ営業の仕事でも、どの業界の会社に入るかで、給料の土台が違うということです。

業界の平均が高いのは、その業界の会社が稼いでいて、人に払えるお金が多いからです。職業を選ぶのと同じくらい、どの業界を選ぶかで給料は変わります。

出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」産業大分類別の表(e-Stat)

営業職の中でも年収に差がある

営業職も、何を売るかで年収が変わります。同じ調査の営業職の内訳です。

営業職の種類 年収 平均年齢
金融の営業 674.4万円 37.1歳
その他の営業 660.7万円 42.4歳
機械・通信・システムの営業 659.4万円 42.2歳
自動車の営業 585.7万円 39.9歳
保険の営業 540.6万円 46.8歳

金融の営業と保険の営業では、130万円以上の差があります。金融の営業は平均37.1歳と若いのに、いちばん高い。同じ「営業」という職種名でも、扱う商品と業界で、給料の水準が違います。

ただ、ここで見ているのも平均です。同じ金融の営業でも、会社によって給料の決め方は違います。業界で絞ったあとに見るのは、会社です。

入り口が高くても上がらない会社がある

自分の話をします。私の前職は、SaaS(ソフトを月額で使ってもらう商売)の会社でした。SaaSは、入り口の給料はそんなに低くありません。ただ、上がらない。

SaaSは、最初は赤字で始めて、月額の料金で少しずつ回収していく商売です。人件費は最初から高めに組みますが、そこから給料を上げる要素が、あまり無いんです。私は実際にその中にいたので、これは言い切れます。

SaaSを売る力そのものは、市場で高く評価されます。それでも自分がいた業界のことを書くのは、入り口の年収が高いことと、そこから上がっていくことは別だと知ってほしいからです。

面接で「入社3年目の人は、いくらになっていますか」と聞けば、その会社で上がっていけるかがわかります。

給料が高い仕事の特徴

給料が高い仕事には、高い理由があります。会社がお金を払っているのは、資格と専門性、責任の重さ、人の足りなさ、成果の反映のどれかです。

どれに払われている仕事なのかがわかると、自分がその給料に届くまでの道のりも見えてきます。

資格と専門性に払われる

医師や弁護士、公認会計士のように、ランキングの上位にいる仕事の多くは、資格が無いとそもそも仕事に就けません。資格を取るまでに何年もかかり、その間の時間とお金を払える人が少ないから、給料が高くなります。

責任の重さに払われる

パイロットや電車の運転士は、人の命を預かる仕事です。判断を1つ誤れば、取り返しがつかない。その責任の重さに対して、給料が払われています。

管理職の給料が高いのも同じ理由です。部下の成果と失敗まで背負うから、その分が上乗せされます。

人が足りない仕事に払われる

やる人が少ない仕事も、給料が上がります。夜勤がある、体力が要る、危険がある。誰もがやりたがる仕事ではないので、会社は給料を上げて人を集めます。

成果がそのまま給料に乗る

営業や、成果で報酬が決まる仕事は、出した数字がそのまま給料に乗ります。資格も年数も要らず、数字を出した人から給料が上がる。

ただ、上振れするのと同じだけ、下振れもします。数字が出た月は増え、出なかった月は減る。私は営業を勧める立場ですが、訪問営業なら門前払いもあるし、嫌な気持ちになる日も、もちろんあります。そこをごまかして勧めるつもりはありません。

資格なしで入れるのは、人が足りない仕事と、成果が給料に乗る仕事です。そのうち、入ったあとも数字しだいで給料が上がり続けるのは、成果が給料に乗る仕事のほうです。

資格なし・未経験から選ぶ仕事

資格がまだ無いなら、成果が給料に乗る仕事から入ってください。その中でいちばん入口が広いのが、営業です。

入口の固定給は、高くありません。それでも勧めるのは、数字を出せば上がる道が、最初から用意されている仕事だからです。

行き先で差が出る仕事を選ぶ

未経験から入るなら、行き先によって差が出る仕事を選んでください。「未経験歓迎」と書かれた求人は、求人サイトを開けばすぐに見つかります。ただ、どこに入っても仕事も条件も同じなら、選ぶ意味がありません。

私はもともと介護職の人材紹介をやっていました。介護職は、どこに行っても仕事内容が大きく変わらず、条件もあまり変わりません。紹介する側として、間に入る意味をほとんど出せませんでした。

営業は、同じ営業でも、行く会社によって売るもの、売り方、給料の決め方がまるで違います。だから、行き先を選ぶ意味がある。うちが営業職を中心に扱っているのは、そのためです。

次の仕事に営業を選ぶ

うちに相談に来る人には、工場でラインをやっていた人、スーパーで接客をやっていた人がよくいます。収入を上げたい、人生を良くしたい、と言って来る人たちです。

その人たちに、私ははっきり言います。キャリアの早いうちに、営業の経験は必ず取ってください。次の仕事を選ぶなら、営業を選んでください。

営業は、学歴や資格より、数字を出したかどうかで見られる仕事です。そして、営業で作った数字は、次の会社でもそのまま評価の材料になります。何もスキルが無い状態から、持ち運べる実績を作れる仕事は、そう多くありません。

ただし、営業に入れば誰でも高い給料になる、とは言いません。うちが扱う求人も、年収300万〜400万円台が中心です。

さっきの営業職の表は、平均40歳前後の人の数字です。入口の年収は、いまの給料と大きく変わらないこともあります。違うのは、数字を出せば上がっていく道があることです。どう上がるのかは、このあと「営業職の給料の決まり方」で計算します。

入ってから求められる泥臭さ

人に適性はあります。それでも私は、ある程度のところまでは、どんな仕事も頑張れば届くと思っています。根性論だと言われても、そう思っています。

私自身、人材紹介の1年目は、転職を考えている人に連絡をし直す仕事で、1日に500件電話をかけた日もありました。

入って最初の数か月は、断られても件数を続けてください。やり方がうまくいかなくても、泥臭く続けて数字を作った経験は、次の転職の面談でも評価されやすい経験です。営業の一番の仕事は、数字を作ることだからです。

入ってすぐに数字は出ません。その期間に手を止めずにいられるかが、給料が上がる人と上がらない人を分けます。

AIやSNSの仕事に流れる前に

SNSやAIの仕事に興味を持つ若い人が増えました。将来性がありそうに見えるのは、わかります。

ただ、その業界はまだ小さい。うちもAIの事業をやっていますが、それでも私は、スキルが無い人にはまず営業を勧めています。

AIが広まって、少ない人数で多くのサービスを作れるようになりました。サービスは増えたのに、それを売れる人の数は増えていません。だから、営業ができる人の需要は、むしろ増えています。

営業職の給料の決まり方

営業の給料は、固定給、歩合、賞与の組み合わせで決まります。その比率は、業界でおおむね分かれます。

固定給・歩合・賞与の内訳

固定給は、数字に関係なく毎月決まって出る部分です。歩合は、取った契約や売上に応じて上乗せされる部分です。賞与は、半年や1年の成果に応じて出ます。

仮の例で計算します。実在の求人ではなく、内訳の見方を示すための例です。

項目 金額 年額
固定給 月22万円 264万円
歩合 月平均5万円 60万円
賞与 なし 0円
合計 ― 324万円

この例で、歩合が月平均15万円に増えれば、年収は444万円になります。歩合が0円の年は、264万円です。同じ会社にいても、数字しだいで年収が180万円動く。営業の給料は、こういう幅で考えてください。

歩合が大きい業界と、固定給が大きい業界

私が紹介の現場で見てきた範囲では、次のように分かれます。

歩合の割合が大きい 固定給の割合が大きい
不動産、M&A(会社の売り買いを仲介する営業)、訪問営業(電気・ガスなどのインフラ、太陽光、蓄電池) 人材紹介、IT(特にSaaS)、メーカー

歩合の割合が大きい業界は、歩合に上限を設けていないことが多く、数字を出した人の年収は大きく伸びます。その代わり、数字が出ない時期の年収は低くなります。

固定給の割合が大きい業界は、月ごとの波が小さい。人材紹介の大きな会社では、歩合を毎月の給料ではなく、賞与でまとめて払う形も多くあります。

迷ったときに見るのは、固定給です。固定給だけで生活に必要な額をまかなえる会社なら、歩合の割合が大きい会社に入っても、暮らしは崩れません。

では、その中から自分に合う会社をどう選ぶか。

自分に合う営業職の見分け方

年収の幅だけで選ばず、自分が成果を出せる環境かを見てください。そのとき、やりたくない働き方から外していくと、選びやすくなります。

接点の作り方で成果は変わる

同じ人でも、お客さんとの接点の作り方が変わると、成果が変わります。

面談で見てきた中に、訪問営業で新しい関係を作るのがうまくいかなかった人が、反響中心の電話営業(広告を見て問い合わせてきた人に対応する営業)に移って成果を出した例があります。逆に、電話営業がうまくいかなかった人が、対面に切り替えて関係を作れるようになった例もあります。

求人票の職種名がどれも「営業」でも、訪問か電話か、個人向けか法人向けか、新規か既存かで、中身はまるで違います。どんな環境なら成果が出やすいかは、成果を左右する6つの環境と、その確かめ方をまとめた記事に詳しく書きました。

やりたくない働き方から外す

やりたいことを探すより、やりたくないことをやらない探し方のほうが、メンタル的にも間違いなくいいと、私は思っています。

「物を売る仕事ばかりは嫌だ」「夜遅くまで残る働き方は嫌だ」。嫌なものを先に消していくと、残った候補の中から選べます。やりたいことが見つからないまま求人を眺めていると、年収の数字の大きいほうに目が行きます。そして、入ってから合わないことに気づきます。

紙に、絶対にやりたくない働き方を3つ書いてください。それに当てはまる求人を外すだけで、見るべき候補はかなり減ります。

ここまで読んで、「それでも休みは多くて、給料も高いほうがいい」と思った人がいるはずです。

休みが多くて給料もいい仕事の探し方

休みも給料も、最初から両方を求めると、応募できる求人が減ります。生活に必要な給料の下限を先に決めて、休みの条件を1つに絞ってください。

「休みが多い」の基準をそろえる

「休みが多い」と言っても、人によって基準が違います。比べる前に、平均を押さえておきます。

厚生労働省の「就労条件総合調査」(令和7年)では、会社の年間休日は平均112.4日でした。業界ごとに見ると、多いのは情報通信(122.2日)、金融・保険(121.6日)、学術研究・専門・技術サービス(121.4日)、電気・ガス・熱供給・水道(119.4日)です。少ないのは宿泊・飲食サービス(102.2日)、運輸(104.2日)でした。

年収が高い業界の上位4つは、年間休日でも上位4つに入っています。休みも給料も多い業界は、たしかにあります。

ただ、求人票の年間休日は、そのまま信じないでください。年間休日120日と書いてあっても、そのうち5日を有給休暇で消化させて、実際の休みは115日という会社もあります。土日が休みなのか、平日に休むのか。年間休日の数と、休みの曜日は、分けて確かめる必要があります。休日欄の読み方と、休みの条件の絞り方は、休みが多くて給料がいい仕事の探し方をまとめた記事で詳しく書きました。

出典: 厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」、業界別の数字は同調査 第4表(e-Stat)

両方を一度に求める難しさ

ここからは、少し厳しいことを書きます。言うのは、あとで遠回りをしてほしくないからです。

相談に乗っていた人の中に、こういう人がいました。いろいろな会社を紹介しても、「ここはつらいですか」「ここは土日休めますか」と、毎回同じことを聞いてくる。どうなりたいのか、いくら稼ぎたいのかを聞くと、「土日はしっかり休めて、固定給はまず30万円ほしい」と言う。

私は、そのときはっきり言いました。いまのままでは難しい、と。

うちが扱う求人は、年収300万〜400万円台が中心です。固定給が月30万円なら、歩合も賞与も無しで年360万円になります。年収の中心にあたる額を、数字を出す前から、固定給だけで約束してほしいということです。

営業の経験が無く、人より上に立てるものが、まだ何も無い。その状態で、休みと固定給の両方で上の条件を求めても、それを出してくれる会社はほとんどありません。

小学生が、いきなりプロ野球選手の球を打てないのと同じです。打てるようになるまでの順番があります。

生活に必要な下限から決める

では、どうすればいいか。条件の順番を決めてください。

まず、生活に必要な給料の下限を出します。家賃、食費、毎月の支払いを足して、手取りでいくらあれば暮らせるか。その額を下回らない求人だけを残します。

次に、休みの条件を1つだけ選びます。土日に休みたいのか、年間の休日数が多ければ曜日は問わないのか、残業が少なければいいのか。全部ではなく、1つです。

この2つで絞った求人から入って、数字を作ってください。数字があれば、次の転職では休みも給料も、交渉できる材料になります。最初の1社で全部を取りにいかないでください。それが、結局いちばん早く両方にたどり着く道です。

応募前に条件を1枚に並べる

候補が2社以上になったら、固定給と歩合の内訳、年収例の中身、休みを、同じ1枚に書き出してください。書けない項目は、面接で聞きます。

求人票で読むところ

求人票から書き出すのは、次の項目です。

項目 A社 B社
固定給(月)
歩合の条件と上限
賞与
年収例と、その対象者
年間休日・休みの曜日
営業の形(訪問・電話・反響など)

年収の幅は、上限を出した人の数字を含んでいます。「年収400万〜800万円」と書いてあっても、800万円は1年目のあなたの額ではありません。幅が広い求人ほど、先に見るべきなのは固定給です。

給料が上がる会社かどうかを、今の会社で確かめる方法は、給料が上がらない理由を会社の決め方から確かめる記事に書きました。見る場所は、転職先を選ぶときも同じです。

面接で聞くこと

求人票で埋まらない欄は、面接で聞きます。

年収例に書かれている人は、入社何年目で、どんな条件で達成したのか。
その年収に届いている人は、営業の中に何人いるのか。
入社した人は、何か月目くらいから数字が出はじめるのか。

私が面談で営業の経験を聞くときも、月の電話の件数、商談の件数、成約の件数、単価に分けて聞きます。年収例も同じで、「年収800万円の人もいます」と言われたら、その人が何人いるのかまで聞く。答えが曖昧な会社は、それ自体が判断の材料になります。

並べてみて、どの候補も今の会社より良く見えないこともあります。そのときは、動かなくていい。

転職を決める前に今の会社と比べる

今の会社に、給料が上がる道が残っていないかを、先に確かめてください。転職を前提に動く必要はありません。

いまの会社の上がり方を確かめる

まず、今の会社で給料がどう決まっているかを書き出します。毎年いくら上がるのか。リーダーや班長になると、手当がいくら付くのか。正社員への登用はあるのか。給料を見直す査定は年に何回で、誰が決めているのか。営業なら、歩合に上限があるかも見ます。

これを書き出して、上がる道が残っているなら、転職より先にやることがあります。上がる道が無いとわかったら、そのときに、さっきの1枚と並べればいい。今の会社も、候補の1つとして同じ表に入れます。

候補を並べてから決める

私は人材紹介の会社の代表です。転職してもらえば、うちの売上になります。

それでも、転職前提で動くことは勧めません。モヤモヤを抱えたまま転職するのが、いちばん嫌だからです。強引に面接へ行ってもらって内定を取ることは、やろうと思えばできます。私は絶対にやりません。

今の会社に残る結論になってもいい。並べてみて、残ると決めたなら、それで踏ん切りがつきます。

並べるときに、求人票に書いていない部分がわからない。そういうときは、その会社の中身を知っている人に聞いてください。

給料の高い仕事でよくある質問

途中で引っかかりやすい疑問に、短く答えます。

高卒でも給料の高い仕事は選べるか

選べます。営業は、学歴より出した数字で見られる仕事です。学歴の条件は、求人票の応募資格の欄に書いてあります。

ランキング上位の資格職には、大学や専門の課程を出ていることが資格を取る条件になっているものがあります。高卒から目指すなら、入ってから上がる道がある仕事を選んでください。

女性と男性で選び方は変わるか

変わりません。見るのは、応募条件と、成果が給料に変わる仕組みと、休みの条件です。性別で仕事を選ぶ必要はありません。

楽で給料が高い仕事はあるか

ほとんどありません。給料が高い仕事には、高い理由があります。営業も楽な仕事ではなく、断られる日も、嫌な気持ちになる日もあります。

ただ、つらさの感じ方は人によって違います。意外かもしれませんが、人にそこまで興味が無い人のほうが、営業やキャリアアドバイザーで成果を出していたりします。むしろ、相手の人生を背負い込む人ほど、うまくいかなかったときに心を病みやすいんです。「自分は人が好きじゃないから営業は無理だ」と決めつけず、やりたくない働き方から外して選んでください。

給料の高い仕事を探す前に、今日やること

職業名で探す前に、生活に必要な給料の下限と、絶対にやりたくない働き方を、紙に書き出してください。

それで求人を絞って、残った中から、入ったあとに上がる道がある仕事を選ぶ。資格がまだ無いなら、その候補に営業を入れてください。

年収を決めるのは、能力より行く場所です。
いまの職場で上がらなくても、同じあなたのまま稼げる場所はあります。